産学連携
放射光科学研究センターでは、真空紫外線-軟X線領域の放射光を活用した先端計測を推進しています。産業分野においてはX線域の放射光利用が活発に行われていますが、軟Xの利用は未開の領域であり大きな可能性を秘めています。企業の実用研究に対応する放射光利用を実現するためには、研究課題の解決に最適な実験を可能とする学術的・技術的なサポートが必要となる場合が多く、センター職員だけでなく学内の研究者とのチームでそれを実現することができます。
HiSORはイノベーションジャパン2019に出展し、企業の専用実験機器をHiSORの実験ホールに設置して遠隔から利用できるシステム「放射光スマート実験室」を提案しました。企業の研究目的に最適化された機能をもつ研究設備を放射光施設に導入・常設し、企業の実験室から遠隔で
活用する仕組みは、インターネット技術の進化により可能となりつつあり、現場の施設のスタッフと連携して運用することも可能です。
2022年からは、ビームラインのスクラップ&ビルドに取り組み、ビームラインのリモート活用の技術開発を進め、民間企業との共同利用・共同研究基盤の構築に取り組んでいるところです。民間との共同研究の事例も積み上げられてきており、今後の展開が期待されています。
「放射光スマート実験室」のコンセプトを活かして、遠隔化された実験ステーションを人材育成に活用する取り組みも検討されています。リモートで計測実験のできる環境を構築することで、遠隔の学生や一般の技術者が放射光利用を体験し、本格的な放射光研究への参入のハードルを低減することでしょう。
産学連携のハイライト
ヘアアイロンをはじめとした熱を利用した器具を使用し、多くの方がヘアデザインづくりを楽しんでいます。しかし、こうした熱処理は、毛髪にダメージを与えてしまいます。生卵を熱すると固まってゆで卵になるように、 Read more...
https://www.hsrc.hiroshima-u.ac.jp/research/result/54.html