HiSORセミナー
多糖およびその誘導体の溶液中における分子形態と機能性
日時 2019年10月8日 (火) 13:30-
場所 放射光科学研究センター 2階 セミナー室
講師 寺尾 憲
(大阪大学大学院理学研究科)
多糖およびその誘導体は、様々な材料に応用されているが、特に分散系で使用されているものについて、その機能性を理解するためにはは1分子の分子形態との関係を知ることが重要である。本講演では、様々なラセミ化合物のキラル分離に有用な、アミローストリス(3,5-ジメチルフェニルカルバメート)のキラル分離能とそのコンフォメーションとの関係を明らかにするために、環状および線状のアミロースを原料として調製したそれぞれの試料の分子形態の違いがキラル分離能におよぼす影響について調べた結果について報告する。また、食品の増粘剤に使用されている多重らせん多糖の熱変性-再性によって形成される特殊な構造(ヘアピン構造)の形成メカニズムを理解するために行った種々の時間分解測定について、現状の未解決問題を含めて紹介する。
問合せ先 松尾光一(放射光科学研究センター)